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発熱

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おおの内科・内視鏡クリニック発熱、咳、のど痛、下痢の症状がある方は、待合室にお入りいただけません。駐車場に到着されましたら、受付までお電話ください。
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発熱について

発熱

体温は個人個人で異なり、また1日のうちでも大きく変化します。そのため、どの程度なら発熱でどの程度なら高熱ということは一概には言えません。ただし、1日のうちの変化はおよそ1℃以内とされており、それ以上あがった場合は発熱となります。
なお、日本の感染症にかかわる法律では、一般的に37.5℃以上を発熱、38.0℃以上を高熱と定義づけています。

1日の変化

体温は1日のうちでも大きく変化します。起床時には低く、活動するにつれだんだん体温は上がっていき、およそ午後3時ごろがピークになります。その後はだんだん下がっていき、午前2時頃体温は最低になります。そのため、体温を正確に知るためには、起床時、午前中、午後、夜間と1日4回測るのが良いとされています。
また、風邪の際には夜間に発熱することが多くみられます。これは、体の中でつくられる副腎皮質ホルモンの日内リズムが関与しています。そのため、朝起きて熱が下がっていても、夜間に再び熱が上がってくることがあり、注意が必要です。

活動による変化

人間の体温は、活動によって上昇することがあります。食事の後、運動の後、入浴の後などは体温が上昇した状態になっていますので、30分程度安静にしたから体温を測るようにしましょう。

測定場所による差異

体温を測定する場合、体表の温度は外気温や気化熱などの影響を受け一定しません。そのため、体内のコアになる部分の一定した温度を反映した場所で測るのが一般的です。
コアの温度を反映しやすい場所としては、わきの下(腋窩)、口腔(舌下)、耳の鼓膜面、直腸などで、一般的には腋窩より口腔や直腸、鼓膜面の方が少し高めの体温になります。
直腸は一番外気温などの変化を受けにくいのですが、専用の体温計を使うなどの必要があり、病院で正確な体温を計測する必要がある際などに使われる程度です。一般的な計測では、耳の鼓膜面が一番体内のコアな体温を反映していると考えられています。

発熱の原因と症状

発熱は一つの病気ではなく、様々な病気の症状として現れるものです。
そのため、病院を受診する理由として一番多いものになっていますが、その原因は風邪など日常的なものから、重篤な疾患まで多岐にわたります。

感染症

ウイルスや細菌が体内に入り込むと、それらの活動や増殖を抑えようと、防御反応が起こり、病原体との闘いの過程で発熱することがあります。これは身体の自然な反応ですので、解熱剤などを使って安易に熱を下げてしまうと、かえって治りが遅くなってしまうこともあります。
ウイルスや細菌に感染した場合の発熱は短期間で治まり、病気自体も2週間以内には治っていきます。

自己免疫性疾患
・悪性腫瘍

一般的には38℃以上の熱があると高熱という状態になります。
普通の感染症などでしたら、すぐに高熱は引いていきますが、高い熱が2週間以上続くようなら、リウマチや膠原病といった自己免疫性の疾患などの他、悪性新生物による発熱も考えられますので、速やかに受診しましょう。

うつ熱

うつ熱(鬱熱)は体温より高い温度環境や、身体の放熱機能の障害などで、体温の放散がうまくできず、体内に熱がこもり熱中症状を起こしている状態です。熱射病、日射病などもこれにあたります。まずは速やかに体温を下げる処置をほどこすことが大切です。

発熱の検査・診断

発熱は、それ自体が病気ではなく、何かしらの病気の症状です。まずは問診などで経緯や状態、熱以外の症状がないかなどについて詳しくお聞きして、身体のどこが原因で発熱が起こっているのか、推定していきます。
発熱は体内で起こっている炎症からくる場合が多いため、血液検査を行い、白血球数やCRP値(C反応タンパク)のなどを測定します。
新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの流行時期には、鼻などに綿棒を差し込んで、粘液をぬぐって抗原を調べる迅速抗原検査を行います。
また、腹痛がある場合は腹部エコー検査、咳や痰などの症状が現れているケースでは胸部X線検査などを行い、発熱の原因疾患をつきとめます。
状態によっては、胸部や腹部のCT検査を行うこともあります。

CT検査共同利用について

発熱の治療

多くの場合、熱がでているということは、身体が何かしらの病気と闘っているサインでもあります。感染症など原因が明らかになっている場合は、経過観察にすることもあります。
しかし、38℃以上の高熱が続く場合、経過観察では衰弱してしまうことも多いため、薬を処方することを検討します。
処方する薬や治療は、原因疾患によって異なります。
例えば、細菌感染が原因の場合は抗菌薬、ウイルスが原因の場合は抗ウイルス薬があればそれを、ない場合は対症的に抗炎症薬などを処方します。
また、重篤な疾患が原因の場合には、入院が必要かどうかなど患者様の状態によって、様々な治療を行います。
急激な発熱の場合、水分補給がうまくできず、脱水を起こすこともありますので、適切に水分を補給していく必要があります。
水分補給は、水やお茶のみでは急激に体液が薄まってしまう可能性があるため、塩分やカリウムといった電解質を多く含んでいる経口補水液やスポーツドリンクなどで補給すると良いでしょう。
脱水が激しい場合には、点滴による補水などを検討することもあります。